2013年3月24日(日)、東京千代田区の一橋講堂にて、ITパラリンピック2013が開催されました。当日は雨天が懸念されながらも参加者は250人を越え、大盛況のうちに閉幕となりました。今回は臨時増刊として、イベントの様子をご報告しつつ、ご協力いただいた皆様に御礼をお伝えする次第です。
ITパラリンピックとは?
ICT救助隊が年に一度開いているイベントで、今回で4回目の開催となりました。障害があっても様々な工夫をしてパソコンやIT機器を使いこなしている人たちが登場し、その秘訣を披露します。また、各メーカーが一同に介しての意志伝達装置の展示や、IT機器と並んで重要な透明文字盤・スイッチの相談会なども開かれます。
当日の模様は Ustream にて録画配信しております。
HALのデモンストレーションに注目集まる
今年の目玉企画は、なんといっても生体電位を利用した期待の新スイッチ・HALのデモンストレーションでした。まずは新潟病院の中島先生が、HALの意義や開発・治験の進捗を講演してくださいました。
次に、先日の研究報告会でもHALによる入力を実演したALS患者の岡部宏生さんが登場しました。会場は緊張に包まれましたが、岡部さんが動かない右腕でパソコンを操り、メッセージ「私たちは夢の架け橋を渡り始めました。
太鼓の達人大会も盛況
午後からは、ワンボタンで遊ぶiPad「太鼓の達人」大会が催されました。ビデオで参加や当日の飛び入りも含めて、計9人の参加者がそれぞれのスイッチを駆使して競い合いました。曲が終わったあとにスコアが表示されたり、順位が変動したりするたびごとに、会場は沸き、笑いが起きました。
IT技術は日頃のコミュニケーションにとっても重要ですが、このような楽しみにも関わっています。
なお、全員に参加賞、得点上位3人には景品と賞状が贈られました。
メディアも多数取材
当日は、NHKネット報道部・生活情報部のほか、テレビ朝日CS「ニュースの深層」、共同通信など、多数の報道関係者が訪れました。
3月28日にはNHK WEBで記事が公開されました。
株式会社シノドスの荻上チキさんによる取材の様子は、
こちらにまとめられています。
荻上さんは、4月6日の毎日新聞でも、ITパラリンピックを取り上げてくださいました。
機器展示も例年通り
会場後方ではイベントを通じて機器展示がおこなわれ、伝の心やHeartyLadderといった定番から、SPRING絆、意思伝達装置「話想」といった新鋭も登場しました。参加者が機器についての情報を得つつ、開発者に要望を届けることのできる貴重な機会です。
〔皆様のご支援に感謝いたします〕
皆様のご支援をいただきながら、なんとか今年も無事ITパラリンピックを開催することができました。今後も皆様のご支援のもと、難病患者・障害者の生活を広く発信し、交流の場としても貴重なこうしたイベントを、 私たちの活動のひとつとして続けていきたいと思っております。
ご協力いただきました皆さま(順不同)
太鼓の達人参加者
市川脩(東京)、大神和子(下関)、中堀陽菜(鹿児島) 、番田雄太(盛岡)、久住順司(大阪)、百瀬進也(東京)
展示
アイ・エム・アイ株式会社、 株式会社クレアクト、 ダブル技研株式会社、 企業組合S.R.D
一橋大学、 NEC CSR推進本部社会貢献室
平成24年度厚生労働科学研究費補助金(難治疾患等克服事業)
帝京平成大学薬学部、共立女子短期大学看護学科
各地より駆けつけてくださったICT救助隊をサポートしてくださ
心より感謝申しあげます。